魂の歌

ひとでよ ひとで

作 星乃マロン

 

ひとでよ

ひとで

ひとのかなしみ

海に落ち

ひとでのかたちになりました

水底深く

輝いて

星のかたちになりました

ほんとの気持ちに

気づいたら こころは

ほんのり光ります

本当は愛していたと

気がついて

水底深くおちていき

星のかたちになりました

かなしみのまま

いやしましょう

淋しさのまま

ねむりましょう

広くてふかい海のなか

時間をおともに

ねむりましょう

かなしみのまま

ねむりましょ

ひとでのかたちで

ねむりましょ

いつか世界があける日に

ひとでは

お空にのぼります

 

そして

お星になりましょう

ほんとの

お星になりましょう

かなしみに

今は翼をはやせない

水底深く

身をおいて

かなしみのまま

ねむりなさい

海は

お前をうけいれて

まどろみながら

いやします

ひとでよ

ひとで

水底で ほんとの気持ち見つけよう

こぼれる涙

とめないで

かなしみの底にしずむもの

まことの愛に気づくとき

あなたは星になりましょう

お空の星になりましょう

ひとでよ

ひとで

愛のかたち

お空に今日も光ります

ABOUT ME
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星乃マロン
星乃真呂夢(ほしのまろん) 山梨県生まれ  詩人・ポエムセラピスト・朗読家・能楽ジャーナリスト 10代より詩を書き始め、20代に即興詩『吟道星流』主宰。ベルリンの壁や各地の画廊で即興詩朗唱。 1997年 世界詩人会議で英詩『DNAの詩』エクセレント・ポエット賞受賞。東京英詩朗読会(皇后美智子様ご臨席)メンバーとなり、英詩の朗読を始める。 2015年 詩『千年哀歌』 文部科学大臣賞を受賞(国民文化祭 現代詩部門) 2016年 東久邇宮文化褒賞受賞。 日本の美しい言霊が詩となり、朗読されて、声となり、響くとき、人の魂の深いところに届くように感じます。詩に触れることが、安らぎとなり、辛い出来事を乗り越える勇気や励ましになるようなポエム・セラピストを目指しています。